
相談者への問いかけ。深く聞くための質問のしかた
鑑定の質は、占う前の質問で大きく変わります。相談者が最初に話す悩みは、本当に困っていることの入り口にすぎない場合があります。
この記事では、相談者の気持ちに近づくための、質問のしかたをまとめました。話を引き出す聞き方については、別の記事でも紹介しているので、あわせて読むと理解が深まります。
01質問の目的は、答えを引き出すことではない
質問というと、情報を集める手段だと考えがちです。けれど、鑑定の質問には、もうひとつの役割があります。相談者自身が、自分の気持ちに気づく手助けをすることです。
相談者は、悩んでいるうちに、何がいちばん気になっているのかが、自分でも分からなくなっていることがあります。丁寧な質問は、混ざった気持ちを一つずつほどいていきます。
占い師の役割は、答えを決めることではありません。相談者が自分の答えにたどり着けるよう、問いかけで足元を照らすことです。
02開いた質問と、閉じた質問の使い分け

質問には二つの型があります。
- 閉じた質問:はい・いいえや、短い答えで返せる質問
- 開いた質問:相談者が自分の言葉で話せる質問
最初は、開いた質問から入ると、相談者が話しやすくなります。事実を確かめたいときは、閉じた質問を挟んで整理します。
ただし、開いた質問ばかりだと、何を話せばいいか分からなくなる人もいます。相談者の様子を見ながら、二つを行き来してください。
03同じ質問を、言い換えてみる
質問は、言葉づかいで受け取られ方が変わります。たとえば、理由を聞くつもりの質問が、責めているように聞こえることがあります。
次のような言い換えも、よく使われます。
- どうして、より、どんなふうに
- なぜ、より、きっかけは何でしたか
- 本当は、より、いま一番気になっているのは何ですか
相談者の言葉を、くり返して確かめる方法も有効です。つらかったんですね、と受けとめてから、次の質問に進むと、安心して話してもらえます。
04聞いてはいけないことの線引き

深く聞くことと、立ち入りすぎることは別物です。次のような点には注意してください。
- 相談に関係のない、個人情報を聞かない
- 相手の第三者の名前や、連絡先をしつこく聞かない
- 答えたくなさそうな質問は、無理に重ねない
- 医療や法律の判断が必要な話は、専門家への相談をすすめる
会社の規約で、聞いてはいけない内容が決まっていることもあります。登録先の決まりを確かめ、迷う場面では、聞くよりも、話してもらえる雰囲気づくりを優先しましょう。
答えにくそうなら、質問を引く
相談者が言葉に詰まったときは、別の角度から質問し直すか、話せるところから話してもらいます。急がせないことが、信頼につながります。
05沈黙と、うなずきの使い方

質問のあとに、相談者が黙ってしまうことがあります。そのとき、慌てて次の質問を重ねてしまうのは、よくある失敗です。
沈黙は、相談者が自分の気持ちを探している時間です。数秒ほど、待ってみてください。電話では沈黙が長く感じられますが、待つことで、いちばん大切な言葉が出てくることがあります。
チャット占いの場合は、相手が入力中かどうかを見ながら、少しの間、待ちます。待っている間に、一言添えるのもよい方法です。
- ゆっくりで大丈夫ですよ、と伝える
- 相づちやうなずきで、聞いていることを示す
- 話せる範囲で構いません、と添える
質問の上達に、近道はありません。鑑定のあとに、どんな質問が相手の言葉を引き出したのかを書き留めておくと、自分の型が育っていきます。
06質問の流れの例と、練習のしかた
実際の鑑定では、質問を次のような順番で組み立てると、話が深まりやすくなります。
- 今日いちばん聞きたいことを確かめる
- その悩みが始まった経緯を聞く
- 今の気持ちを、言葉にしてもらう
- 相談者が望んでいる状態を聞く
- 占いで見たい点を、ふたりで決める
この流れは、あくまで一例です。相談者によっては、1つ目の質問で、すでに気持ちがあふれ出す人もいます。そのときは、順番にこだわらず、まず話を聞きます。
練習するときは、友人に悩み役をお願いして、質問だけで10分間話を進めてみましょう。占いの結果は出さず、質問のみで相手が自分の気持ちを整理できたかを確かめます。終わったあとに、どの質問が答えやすかったかを聞いてみてください。
質問は、技術であると同時に、相手への関心の表れです。うまく聞こうと力みすぎず、この人の話をもう少し知りたい、という気持ちを大切にしてください。その気持ちは、声の調子や言葉の選び方に自然と伝わります。
この記事のまとめ
- 質問の目的は、相談者が自分の気持ちに気づく手助けをすること
- 開いた質問から入り、事実の確認は閉じた質問で整理する
- 責める印象の言葉は、きっかけや気持ちを聞く形に言い換える
- 立ち入りすぎず、沈黙を待つことで、本当の言葉が出てくる

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